私は一体何をしているのか。
先程あんなに貶した大昔の人間の誕生の日(仮)当日に。
一人の人間を待っている。何故?
私は……騒ぎたいだけの莫迦と同類?
いや、今日がそういう日だという事で会う約束をしたわけではない。
普段と変わらずただ会うだけで、断じて愚昧達とは違う。
そう、違う。
しかし、こんなに意識しているという事は……結局……。
堂々巡りになりかけた頭を振って我に返る。
寒い。指先が凍るように冷たい。
あの人間は私を待たせる事が多い気がする。
どうせあの人間は今日の事なんて……。いや……。
あの人間も今日がどういう日かを意識してやって来るのだろうか。
あの人間は意識しているだろうと思った。