名前:黒猫

『運命の記述』46冊目

流石は闇の眷属

 23時50分。
私には妹が二人居るのだが、どちらもまだまだ小さく、
これぐらいの時間には既に眠っている。


もう少し大きくて、まだ起きていられる年齢だったとしたら、
今回の誘いは断っていたかもしれない。


 出掛ける所を見られるくらいなら構わないが、冷やかされるからだ。
最近その冷やかしの頻度は高くなり、私がお仕置きをする回数も増えている。
これもあの男の所為……。
段々腹が立ってきた。待ち合わせの時間だというのにまだ来ていないし……。



と、会ったら説教をしてやろうと思い始めた時――



大急ぎで此方に駆けて来る姿が見えた。

何か小さな袋を持ってゆっくりと歩いて来る姿が見えた。