■声に振り向くと、珍妙な機械がきゅらきゅらと音を立てて近づいてきた。
■ザント・メヒャニカ店主、モント・ザントだ。
「損傷したと伺ったときは大層心配しましたが、どうやらきれいに直ったようで、なによりです」
こんにちは、ミスター"ザントマン"。ご覧の通り、すっかり元通りです。
■珍妙な姿をした全身機械化店主の声に、自らの右肩をぽんぽんと叩きながらベノムが答える。
■彼(?)も買い出しの途中だろうか。背中にコンテナユニットが追加されている。
「ええ、やはりお正月にはお餅が必要でしょう。その原料です」
お餅…毎年多数の死者を出しながらも食され続けているという、あの…?!
■…目の前のタンクもどきがどうやって餅を食べるのかは謎だが、確かに正月には餅だろう。
■彼のようにもち米から作るのは無理だとしても、パック入りのものなら楽に食べられるだろうか。
嚥下時に窒息の可能性…大丈夫なんですかマスター?
オゾウニ、オゾウニにすると水分が多くなって良いと検索結果が…
オゾウニってなんですかマスター!?
■一人で目をくるくるさせているベノムは面白いのでそのままにしておいて、パック餅を扱っていそうな店に向かうことにした…
名前:“半分屑鉄の”ベノム
智識再構成率39%
話した言葉:記憶年末伍
高評価
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