■迫るスイカの群れの中に、濃緑色の何かが飛び込む。
■刹那、砂浜の上に赤い花が咲いた。

■長いジャケットを羽織り、ヘルメットをかぶった少女…
■手にした巨大な刀…長巻と呼ばれるもの……を振り回すたびに、バイオスイカたちが両断され、砂に赤い汁を散らしていく。

「……!」
戦闘人形!?

「アイサツはあとでゆっくりしよう!"半分屑鉄"さん!動けるなら手伝って!」
!?…言われなくても!

■その人形は、ベノムの事を知っている。
■ベノムは一瞬怪訝な顔をしつつも、突如現れた援軍に続いた。

■その人形の挙動は鮮やかだった。長巻のリーチを活かし、バイオスイカに噛みつかれないギリギリの距離から斬りつける。
■時にニ体三体をまとめて斬り伏せ、さらには柄で叩き割っていく。
■ベノムも主攻は彼女に任せると判断したらしく、その人形が飛び込んで暴れる脇で、撃ち漏らしたスイカを的確にパラソルで叩き潰していく。
■結果、膨大な数のバイオスイカの群れは彼女たちの後ろには一体も飛び出してきていない。

■ふと隣の愛路の方を見ると、頭を抑えてうつむいているように見えた。
「あ、ごめん…なんでもないの。ちょっと立ちくらみがしただけ…」
■新しく開けたペットボトルの水をジャグワールにかけて冷却しながら、彼女は眉間を押さえていた。

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名前:“半分屑鉄の”ベノム
智識再構成率39%
話した言葉:記憶砂浜捌

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