『見たか!これが正義だ!スチームパンクの力だ!!』
■濛々と噴き上がった蒸気と黒煙を背に、フライングラムが快哉を叫ぶ。
■一方ベノムは、電気ショックのダメージで膝を付いている。

…随分、立派なオモチャを積み込んだものじゃない…
楽しそうねェ、オモチャを自慢するお子様みたいよ。
■端末には電装系の不具合、動力伝達の異常など、様々なエラーメッセージが上がってきている。
■ベノムのダメージは見た目よりも大きい。だがそれでも彼女は挑発をやめない。

『負け惜しみを!まあいい。とどめを刺してやる』
ところで、そのご自慢のオモチャ、次に打てるのは何分後なのかしら?
『!!』
■フライングラムが一歩目を踏み出したのを見るや、ベノムが横っ飛びに跳んだ。
■スチーム・アーム・パンチは…来ない!

■そのまま斜め前へと前転し、距離を保ちながらクローアームを展開させる。
■揃えられた爪をフライングラムへと…その背に背負った円筒へと叩き込む!

『マイガッ!!』
■刹那、轟音と共に高温高圧の蒸気が吹き出す。小さなパイプが多数飛び出し、金属片を撒き散らす。
■傷つけられた蒸気エンジンが高圧に耐えられずに破裂したのだ。
■フライングラムはみるみるパワーダウンし、両腕が力なく垂れ下がる。

『おのれ!卑怯な!』
リベンジマッチは受け付けないわ。アンタはここでガラクタになるのよ。

■だが、ベノムが第二撃を放つ前に、閃光が眼を焼いた。
『正義は滅びん!必ず勝つまで、何度でも立つのだ!』
■ロケットパックの噴射炎だった。両腕を力なく下げたまま、彼女は腰のロケットを噴射して離脱していった。

…面倒で迷惑なやつでしたが、タネが分かればこの程度です。ご心配なく、マスター。
■ベノムが微笑む。口調はまだ余裕を感じさせるものだが。

しかし少々疲れました。今日は帰ってメンテをさせてください…

名前:“半分屑鉄の”ベノム
智識再構成率39%
話した言葉:記憶飛行鉄拳参の参

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