■ブラックウィドウの合図とともに、作業場の狭い通路を抜け、裏口の扉を開く。
■排気ダクトとパイプ、キャットウォークが複雑に絡み合う灰色の風景の中に、彼女は立っていた。

「…やはり、こちらからでしたか」
「!?」
■ブラックウィドウが瞠目する。
■謀られたのだ。
■眼の前の少女…戦闘人形、"揺動心臓の"プルキーに。
■おそらく、正面の拡声器は無線通信を使ったダミー。

貴女ほど誠実な公僕が、今日はずいぶんと狡い手を使うじゃない。
「そうですね。恨み言なら受け入れます。
でもこれだけは言わせて下さい。貴女が直って、本当に良かった」
■ほんの一瞬、表情を崩し…しかし、またその口元は固く結ばれる。
「…もう一度、呼びかけます。投降してください。
"正統王朝"の工作員を引き渡してくれれば、身の安全は約束します」
信じるとでも?
「公安のことは、いいえ。…私のことは、信じてくださいませんか?」

……いいえ。
「残念です」

■プルキーが、腰の山刀を抜いた。

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名前:“半分屑鉄の”ベノム
智識再構成率39%
話した言葉:記憶_再起_8

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