「マエストロ!交渉は決裂!作戦をプランDに移行!!」
■振り絞るようにプルキーが吠えた。
マスター!蜘蛛女を盾にしながら逃げて下さい!!プルキーは私が抑え込みます!
「私の扱い!」
■ベノムは道中拾っていたパイプレンチを左手で構える。…破壊された彼女のクローアームは、ここには無い。
【GAKIIINN!!!!】
■飛び出したベノムのパイプレンチとプルキーの山刀がぶつかり、激しく火花を散らす。
■修理時にいくつかの部品を換装したベノムは、以前よりも僅かだが動作が軽くなっている。
■だが……プルキーのほうが速い。
「ジャンクヤードでの戦闘では、私の電子攻撃とトラップで運動性能を封じ込めてましたからね…」
■そう、これが戦闘人形プルキー・ドスの本来の挙動。
■壁を蹴り、手すりを飛び越え、足場にするには不安定なダクトの上を伝いながら、ベノムと得物を撃ち合わせる。
「残念ながら前回のようには行きません。流石に対策されてますね…彼女のシステムへの侵入経路が見当たりません」
■ブラックウィドウが苦い顔をする。
■つまり今のプルキーは、あの時の初鷹のように、すべての通信や情報共有を切ってオフラインで動いている…。
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名前:“半分屑鉄の”ベノム
智識再構成率39%
話した言葉:記憶_再起_9
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