「パシナー、パシナー」
「どーした?プレシ!」
「この先、右きゅ~か~ぶ。左は谷底。落ちたらお陀仏、激やば~~」
■ヤバさを微塵も感じない声音でとんでもない情報を伝えてくる。
「ギャハハハ!そいつはヤバイね、総員右に寄れ!!」
マスターやっぱりこいつら殺しましょう!!
■端那が笑いながら銃塔からひょいと飛び出して車体右側にしがみつく。
■ベノムは流石にその後には続かず、車内右側へと移動する。

「車長にかわりご連絡しまーす。この先揺れますのでごちゅーいくださーい」
うるさいバカぶっ殺すわよ!?
■ベノムの罵声にもまるで動じず、振詩はへらへら笑いながらブレーキ量を調整している。
■高速でカーブへ突っ込んだことで、横Gにより車体が浮き上がる感覚。
■怒りも顕なベノムがジャンプして思い切り床を踏みつけた。
■車外から端那のバカ笑いが聞こえてくるような気がする……

「いや~、無事通り抜けたねえ」
そのまま放り出されて死ねばよかったのに。
■笑いながら車内へ戻ってきた端那にベノムが悪態をつく。
■さっきの浮き上がるような感覚、あの一瞬片輪走行だったのではないか?
■嫌な想像を打ち消しながら、ひとまずカーブを抜けたことに安堵する。

「でもほら、見なよ」
■端那に誘われて銃塔の窓から前方を覗く。
「間もなく~敵車輌に到達いたしまぁす。にひひ」
■無茶な増速の甲斐あって、少し走るうちに前方にトロッコ列車が見えてきた。
■最後尾の無蓋車からは武器を持ったモヒカンたちの頭が覗いている。テロリストの車輌だ。

⇒NEXT

名前:“半分屑鉄の”ベノム
智識再構成率41%
話した言葉:記憶_列車3

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