紫「私があなたを幻想郷に招き入れておきながらなんだけどあなたは本来『幻想郷に存在しない者』でありながらあなたは幻想郷での生活を謳歌している。
それ自体は微笑ましいものではあるわ。しかしあなたはいつまでも此処に居てはならない存在なの。」
…どういう事だ?なぜ幻想郷に居てはならないんだ?
紫「あなたは私により無理やりこっちに来ただけ。幻想郷は忘れられたものが流れ着く場所、何もかもを受け入れる――異分子を除いて。
あなたは外界の人々に覚えられている。例えばあなたの親友とかね。そういう人々にまだ望まれているの、居て欲しいと。」
…俺は…俺の気持ちは
紫「まだあなたは答えを出すべきじゃないわ。本当の答えを出すには早過ぎる。
しかしあなたが望もうが望まなかろうがああなる事も有り得る。それを自覚させる為に今回は手荒ながらこうさせていただいたわ。」
…考えた事もなかった。いや、忘れていた。
いきなり幻想郷に迷い込んだ時は外界に帰る事を考えたりもしていた。
しかし俺はこの環境に慣れてしまっていた。そして次第に最初の頃の事を記憶の隅へ隅へと追いやり、幻想郷での日々を楽しんでいたのだ。
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