その日は何時もより遅く目が覚めた。

嫌な夢でも見たような気がしたが覚えていない。
それのせいかそれとも体調が悪いのか何にしろ気分はあまり優れたものでなかった。

そして覚える違和感、この場所がいやに静かだという事。

橙なら出掛けるにしても起こしてでも用を言い残していくであろう。

なのにこの空間には気配一つない。

そう、橙が居ないのである。

いつか来る結末3