その後同じような話を聞くものの動じずに家を建て続けていた。

そしてとうとう予定していた数の家を建て終える。
建て終えた家は次々と契約されていく。
しかしそこで奇妙な事に現場の指揮者だった人は契約が決まる度にどんどん体調が崩れていく。
特にこれといった要因は見つからず元指揮者はだんだんと具合が悪くなっていくだけだった。

しかも事はそれだけではすまなかった。
契約したどの場所からも苦情が入る。それもどれも同じようなものであった。
それは夜中、ふと視線を感じ振り向くと人のようななにかが立っているという。
会社は現れた事のある場所を聞き、開拓時の地図などを使い調べていた。

すると、現れた場所と遺体が見つかった場所は寸分と違わず一致した。
ちゃんと遺体を引き取ってもらった筈なのになんでだろうか、そう思ったSさんは指揮者に当時の話を聞く事にした。

なんと指揮者だった人は手荒く作業をしていたらしく遺体がある木であろうと切り倒していたという。理由を問い詰めると降ろすのが大変だったから手っ取り早くすまそうとしたらしい。
その事を知り、会社は急いでお祓いをする事にした。

それからは霊を見かけなくなったものの、現場の指揮者だった人は家の契約が済むと同時に亡くなったという。Sさんは仏さんを無碍に扱ったから罰が当たったんじゃないかと言っていた。

今回は此処まで。例え神仏を信じていなくてもあまり手荒く扱ったりしないほうが良いかもね…ふふふ。
怪談話3の続き