橙「ふいー、やっとこさ妖怪の山の麓まで来たね。」

ああ、本当にやっとって感じだよ。そんでこの山はいつもこんなにジメジメしてるのか?

橙「いや、そんな事は……まさかあの人が居るのかも。いや正確には人じゃなくて神なんだけど…」

また神様か。

雛「ええ、神様よ。またってのが気になるけど。」

うおっ!?誰てめぇ!

雛「人に名前を尋ねる時は自分から名乗るのが礼儀じゃないの?…ままいいわ、私の名前は鍵山 雛。厄をため込む程度の能力を持った厄神よ。」

橙「いつもクルクル回ってそこら辺に居るみたいだよ。」

雛「クルクル回るのは厄を集めてるからよ。」

ほっほう…これは俺の厄も持ってって欲しいくらいだな。

雛「おぉ、厄い厄い。」

橙「また馬鹿言い出して……ん?誰かがあそこに居るみたいだね。ちょっと行ってみようか。またね、雛。」

雛「ええ、またね。」