兄、なんて…悲しいじゃないか




へぇ…そうなんですか


っ!?
晶子…お前、いたのか


いつまでも私は兄さんの傍にいますよ
勿論、お姉さんともね

…しかし「悲しい」とは聞き捨てなりませんねぇ、兄さん?



なっ…お前に対してじゃないに決まってるだろう!

ただ彼女に言われて…恋愛対象ではないというのがはっきり分かって嫌なだけだ


あら、そのわりには嬉しそうでしたけど?


っ…み、見ていたのか…!


ええ、そりゃもうバッチリと
…私に言われてもあんなに赤くならないでしょうに



しっ、仕方ないだろう可愛いんだから!
それに、好意を持って言ってくれているのも分かっているから、無下にするわけにもいかないし…


まぁそうですよね。
兄さんは私よりお姉さんが好きですし




…何を言っているんだ?
彼女への好きと、お前に対しての好きは、そもそも種類が違うだろう

お前は彼女に劣らず大事な、俺の妹だよ



………。
兄さん、いい事を教えてあげましょう



うん?


兄のように思っていても、いつの間にか愛してしまうものですよ…男性として、ね


そ、そうだろうか…


ええ。

…幸せになってくださいね、兄さん



…晶子?


ふふ
私は兄さんも、お姉さんも、大好きですから



そうか…ありがとう

俺は、良い妹を持ったな

お兄ちゃん3