〜1945年・扶桑〜

上A「というわけで君にはブリタニアに行ってもらう」

○「はぁ、ブリタニアに…」

遠征から帰ってきた俺を迎えてくれたのは、そんな上官の言葉だった。
このところ一所に落ち着けたことがない。この間はスオムス、先月はオラーシャ、そして今月はブリタニアときた。

上B「ブリタニアといえばあの有名な『魔女さん』たちがいるところじゃないか」

もう一人の上官が興味なさそうに言う。その言葉には明らかに皮肉が込められている。

上A「いやいや、美しい『魔女さん』たちに囲まれた生活なんて羨ましい限りだねぇ」

こういった人間はどこの国にも一人はいる。彼女達ウィッチの活躍が面白くなく、陰口を叩くことしか出来ないどうしようもない連中だ。
脂ぎった顔に下卑た笑いを浮かべながら上官は言葉を続ける。

上A「君は実に優秀な奴だからね、特別だ。なに、遠慮することはない」

俺は男だ。特別な能力なんてもちろん無い。そんな俺をなぜわざわざウィッチたちの下に送るのか。
答えは簡単、これは事実上の左遷だということだ。

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