マ「さ、兄さん。食事の用意ができたぞ」

○「――」

マ「ふふ、別にかまわないさ。料理をすること自体は苦ではないからね」

○「――」

マ「何を言う。兄さんに食してもらうんだ、手抜きはできないさ」

○「――」

マ「…どうやら兄さんは理解していないらしい」

○「――」

マ「何がって…。決まっているだろう?私がどれほど兄さんのことを愛しているか――さ」

○「――」

マ「はは、顔が真っ赤だぞ?」

○「――」

マ「…冗談じゃないって言ったら…どうする…?」

○「――」









(ガタッ)


マ「兄さん…。あぁ、兄さん…」

(ぎゅっ)

○「――」

マ「落ち着いているとも…。私はいたって冷静だよ?」

○「――」

マ「…長かった。私が二人きりの生活をどれだけ待ち望んでいたか…」




マ「私と兄さんは腹違いとはいえ戸籍上は兄妹だ。親の目もあるし、あまり表だって行動できなかった」

マ「でも今は違う。兄さんが軍に志願したことを聞いて私は思いついたんだ」

マ「軍に入れば兄さんとずっと一緒にいられる。幸い同期のやつらに私たちのことを知っている人は少なかったしね」

マ「それでも念には念をいれて、はるばる兄さんのいるここ、アフリカまで来たってことさ」

○「――」

マ「ここでなら誰にも邪魔されない。こういうことだってできる…」




(ちゅっ)

○「――!」

マ「ん…、んふ…んぐ…ふ…///」

(ちゅっ、ちゅるっ)


○「――」

(バッ!)


マ「ぷはっ…。おや、いきなりは嫌だったかな…?」

○「――」

マ「…驚いた?私はずっと前から兄さんとこういう関係になりたいと思っていたよ」

○「――」

マ「兄さんのことを考えているだけで夜も眠れなかった。何度寝込みを襲いそうになったことか…ふふっ、数える気にもなれないよ」

○「――」

マ「兄さん…私の愛しい兄さん…」


マ「もう、離さないよ…」
妹カーニバル19