—ミルティアナ共和国人民軍・観蘇国境地帯
さおり様、弾幕が激しくて岩陰から動けないです…
あたしもよ…
ったく、どうしようかしら…
……バカ犬、伏せて!
へっ!?
ターンッ!
ひ、ひっ!?
(後ろから銃声が…!?)
久しぶりね、エレナ。
…?
(エレナって、まさか、この前に会った…?)
よく気がついたな、さおり。
まぁ気がついて無くても、重傷を負わせて持って帰ろうとしただけだが。
いや、勝手に持って帰られても困るわよ。
そんなことより、エレナ。
これ、どういうことなのよ?
勝手に砲撃で油田は潰す、兵士をバタバタ薙ぎ払う、国土をボコボコ砲撃する…
ちょっと、何考えてるのか小一時間問い詰めたいわ。
あぁ、それか。
それに関しては、ここに封書があるから読んでくれ。
イリーナからの手紙だ。
バカ犬、それを受け取って、匍匐でこっちまで持ってきて。
は、はぃ…1302a