………。
……。
…。
ここまで逃げれば大丈夫かしら…。
なんだか、地下室に来ちゃったみたいだけど。
……?
…………これは、国旗っていうものかしら。
赤と青と…これは、鎌とハンマーかしら?
よく読めないけど…横断幕もあるわね。
『いざ、盛大に祝おう!我らが女王節!』
とだけは読めるわ。あ、あの…
(何やら不審者が…。
どこかで見たことのあるような気もするけど、さおり様の命令を無視する訳にもいかないからなぁ)
何かしら?いや、何かしらと言われても…
身分証の提示をお願いできませんか?
(一応、お嬢様だからなぁ。
出来る限り、失礼のないようにしないと)
無理ね。………。
えっと、そう言わずに…
(困ったなぁ…)
さっき来たばかりだもの。
それより、ここは何処かしら?………!?
えっと、ミルティアナ…
ミルティアナ女王主義共和国同盟の首都プラハですが…
(密入国者!?
それとも、諜報員なのかな?)
ミルティアナ…?
知らない名前ね。
それよりも…家に帰るためにはどうすればいいのかしら…?
……あら。はぁ…。
(困ったお嬢様だなぁ…)
魔導書……。
この国にも…魔法使いがいるのかしら?魔道書…?
魔法使い……?
(そういえば…ここは図書館だけど、地下には来たことなかったなぁ。
あたりは、何やら怪しげな本がたくさん…)
………。
この人が、その魔法使いなのかしら?……?
いえ、その方は観月みおり様と言いまして、女王陛下の……
(みおり様を知らないなんて、まるで別世界から来た人みたいだなぁ)
とにかく、何冊か見させてもらうわね。い、いえ…!
それは困ります!
そもそも、ここは立ち入り禁止区域ですし!
バカ犬、何騒いでるの!?
大会はもう終わっちゃったわよ!?あわわわ…!2b