名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

クスクス…
しおりちゃんの愛情が足りないから、おにいちゃん…風邪引いちゃった。


……何か用かな、さおりちゃん。

別に…。
おにいちゃんが、とっても、とっても可哀想って思っただけよ。
どーせ、ちゃんと暖かくしてあげなかったんでしょ、しおりちゃん?


そ、そんなことないですよ、さおりさ……ちゃん。
(あ、危なかった…)

そんなことないよ、さおりちゃん。
わたしと、お兄ちゃんはね、とっても強い絆で結ばれてるもん。
夜も…こうして抱きしめてるんだよ、さおりちゃん。


ギュッ…!

ん…んん……
(はぅ、しおりちゃんに抱きしめてもらえてる…
ドキドキ…)

でも、心も抱きしめてあげられてるのかしら?

うん、そうだよ、さおりちゃん。
悪いけど…お兄ちゃんはね、わたしだけのモノ。
だから、さおりちゃんが入る余地はないんだよ?


クスッ…。
まぁいいわ、しおりちゃん。
勝手に言っていればいいわ。
おにいちゃんは、いつの日か…
耐え切れなくなって、あたしの足を舐めることになるわ。
その日こそ、おにいちゃんが本当に幸せになれる日なんだから…


パタパタパタ…

あっ…
(さおり様…言いたいこと言って、どこかに行っちゃった…)

……さおりちゃん、変になってきちゃったね。
大丈夫かな…


だ、大丈夫だと思うよ、しおりちゃん…。
(さおり様が、あの表情をするのは、今に始まったことじゃなくて…
たまーに嫉妬してるときは、あぁなってたもんなぁ…
でも、しおりちゃんの前でするのは初めてなのかも)

まぁ、いいや。
さおりちゃんだし。
…そんなことよりも、お兄ちゃん。
風邪みたいだけど、大丈夫かな…?



あ…う、うん…2358a
あぅ…2357a