それじゃあ、結婚も出来ないし、二人で住むのも難しそうに見えるよ…
そもそも、この国に結婚っていう概念はあるの?
ないわ。
だから、この子を夢中にさせて、この子と一緒に結婚をしたいって言うのなら…
まぁ、本当はダメなんだけど、こっそりと家の中で結婚生活をするといいわ。
隠れて西側のような生活をしてるオス犬と女の子は、実際に存在してるし。
…でも、それだとイランに行けないよ。
そんなことないわ。
事実婚状態になった後で、あたしの所に、クズ犬の同意もあるのなら、許可してあげるわ。
ただし…そこまでいくのは、至難の技…というよりも、不可能に近いと思うけどね。
ふん…今にモノを見せてあげるよ。
ちょっと、ママ!
勝手に話を進めないでよ…!
あら、さおりちゃん…
何を焦ってるのか、あたしには分からないわ。
あたしはクズ犬を信用してるから、だから、あえていいわよって言ったのだけど…
…………。
アリサとか言ったわね。
バカ犬に何かあったら、次は迷わずに生きてることを後悔させてあげるわ。
…ごめんなさい、アリサちゃん。
さっきの約束に1つ追加しておくわ。
もし、あたしの娘が何か変なことをしてきたら、すぐに、あたしに連絡すること。
いいわね?
ちょ、ちょっと、ママ!?
…自分の身くらい、自分で守れるよ。
そうね、それくらいの意気がなかったら、そんな服を着て街を出歩いたりしないものね。
でも、たまには頼って欲しいものだわ。
…バカ犬、分かってるわよね?
お兄ちゃん…二人で幸せな家庭、築こうね…♪
は、はわわ…
(ガクガクブルブル……)
はい、今日はこれにて解散!
アリサちゃんは、あたしに付いてきて。
今日から住むところを用意してあげるわ☆
あわわ…2884a