あら、簡単なことよ?
あたし達は、嘘を見抜く力があるのよ。
だから、敵のスパイはもちろん、捕虜として獲得したオス犬の中からよく出てくる『恐怖心で忠誠を誓うオス犬』とかも、ズバリと見抜いちゃうのよ♪
当然、彼らは食用品になるか、朝倉研究所で生体実験に使われるか……
まぁ少なくとも、生きて家に帰ることはないわね、基本的に。
っていうか、死んでも家に帰ることはないわ。は、はぁ…
でも、中には勘違いされたオス犬もいそうな…
それは、100%間違いなくないわ。
あたし達は、厳密な精査の末に結果を出しているわ。
それに、あたし達は、少しでも忠誠心や従順さを感じられたら、暖かく迎えてあげてるのよ?
こんなにも寛大な処置、きっと他所の国だとないわ…。そうなのですか…
ところで、かおり様、迎えられたオス犬たちは、どうなるのですか?
そうね、党の所有物となって、公平に配布されるわ♪………は、はぁ。
(なんだろう、なんだか…いや、気にしたら負けなのかな)
……変なところだけ、記憶が残ってるみたいね。
えぇ、そうよ、これは…ウソよ。
だって仕方ないじゃない…オス犬の数自体がとっても少ないんだもの。
入国管理局や、国境警備隊が、そのままオス犬を『確保』しちゃうことが多いのは事実よ。
それに、ミルティアナ共和国の法律上も、過去の革命の闘争の名残で『オス犬を任務や私生活上で獲得した場合、その獲得者が飼育する権利を持つ』ともあるし…。は、はぁ…
(やっぱり…)
でも、今は腐敗防止も兼ねて、担当部署にはオス犬のみを配置して改善させてるわ。
そこで書類を作成させて、公平に人民の手元に送り届けるようにしてるのよ♪
オス犬を受け取れた女の子たちは、もちろん大喜び♪
党へ感謝の手紙が送られて来てるわ☆ほ、本当ですか?
えぇ、本当よ♪
10年に一度の頻度で、党に送り返されちゃう可哀想な子もいるけど…
確率としては、ほぼ0に等しいわ。それじゃあ、他のお嬢様方はオス犬を大事にしてるのですね。
もちろんよ♪
ただ、オス犬とは結婚もしないし、出産もしないわよ。へっ…?!2247a