それから、何分…何時間経ったのか分かりませんが、クズ犬は意識を取り戻します。
そして、もう一度寝ようとして、かおり様に怒られてしまいました。
クズ犬から見て、周りがあまりにも…巨大化していたからです。
そのため、クズ犬は夢を見ているのだと思ったのでした。
「クズ犬…驚かしてごめんなさいね」
クズ犬は、かおり様の手の上にいて、身長は中指の長さほどになっていました。
「か、かおり様…これは…」
遥か上にある、かおり様の顔を見上げながらクズ犬は聞きました。
「クズ犬…本当は、分かってるのでしょ?」
かおり様の言葉通り、クズ犬は今から自分が何をされるのか理解していました。
「ふにゅ…
美味しく食べてあげるからね、犬さん…」
れおな様が人差し指で、優しくクズ犬の頭を撫でます。
「にひひ~♪
犬さんも、もぐもぐしてあげるね~♪」
れおな様と入れ替わるように、なおみ様も人差し指で、クズ犬の頭を撫でます。
「あ、ありがとうございます…かおり様…れおな様…なおみ様…」
クズ犬は幸せそうに、かおり様の手の上で仰向けになり、身を捧げました。
「安心なさい、クズ犬。
…あたし達が、美味しく味わって食べてあげるわ」
かおり様は、右手でクズ犬の胴体を優しく掴むと自分の顔へと近づけ、そっとキスをしました。
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