名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

かおり様は、とても悲しそうな表情で言いました。
「ごめんね、れおなちゃん。
お金は有限だし、どうしてもこうするしかなかったの」
れおな様も、事情を分かっているので、大人しくコクリと頷くしかありません。
少しの間を置き、れおな様は言います。
「…ありがとうね、かおりちゃん。
確かに、この予算はとても厳しいものだけど…
だけど、きちんと学校が機能するだけの予算はつけてくれたんだもん。
…ありがとうね、かおりちゃん。
れおな達、しっかりと技術を開発していくからね」
この決断は、かおり様の心を少し痛めることとなったのですが、結果としては無駄のなく、正しい予算配分だと
今では言われることとなるのです。
そして、その真価が発揮されるまでは、これもまた少し先の話となるのです。


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