名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

「ほんと、悪いことをしたわ…」
勢いに任せて読んでいたため、ふと窓を見ると、もう陽が昇りはじめていました。
「………か、かおりお嬢様…!」
村長が目覚めました。
「あら、御機嫌よう、村長さん」
少し照れくさそうに、言葉をはぐらかして村長へと言葉を投げかけます。
「その…昨日はごめんなさいね、あたし…」
「いいえ、とんでもございません…!
急に、魔術書だなんて言えば、そういった反応をなされることは必至のことでございました。
私が…バカだったのです」
とき同じくして、青年も目を覚まします。
「ふわぁ……
…あ、かおり様!」
青年は、嬉しさのあまりに頬ずりをしたはいいものの、そのまま寝てしまったことを怒られるのではないかと
ハラハラしていました。
しかし、それは無用な心配でした。


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