名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

なおみ様は荷物を纏めると、直ちにスェーチェに向かい、出発しました。
れおな様は、お昼になると、予め実力行使部隊として志願していた村民達に訓練の招集をかけます。
訓練は至ってシンプルなものですが、大事な一歩には違いありません。
彼女たちにとって、軍事訓練など今まで触れたことすらなかったのですから。
「みんなー、おいでー!」
れおな様が、ドイツ製小銃Gew71を片手に、訓練兵を呼び集めます。
すると、すぐさま50人の訓練兵達が集まりました。
訓練をはじめる前に、まず何を目的とした戦いなのかを良く理解させ、次にこの実力行使部隊、第一旅団の
役割について説明します。
訓練兵達は、みな雑多な服をしていて、ドレスを着たまま参加している子もいれば、農作業用の服装のまま
参加している子もいます。
また、時間がなかったのか、パジャマのまま参加している子もいます。
しかし、それでも説明を聞く彼女達の眼差しは真剣そのものです。
説明は順調に進みます。
内容もそれに伴い、更に細かく、複雑になっていきます。
兵器の種類、戦場医療、指示系統、前線での生活、ゲリラ、情報戦、兵種、軍律…
これら一つ一つを、丁寧に教えていきます。


次のページヘ38b
次のページヘ37b