「次は、ここ…と」
れおな様は、同志から事前に通達された待ち合わせ場所に到着しました。
ここは町の表通りから少し離れた路地裏にあるカフェで、人通りも少なく、まさに同志との
待ち合わせ場所としてはピッタリの場でした。
しかし、待ち合わせ場所に到着してから30分ほど経っても、報告書にあった少女は見当たりません。
「なおみ…場所を間違えちゃったのかな…」
報告書には、こう書かれていました。
『氏名:ミレナ・マイヤー
年齢:15
身体的特徴など:身長は高めで、体つきは細め。
薄茶色のショートヘアー。
黒のロングコートを愛用』
なおみ様と、れおな様はグルグルと辺りを見渡しますが、結果は同じでした。
「うーん…
お寝坊しちゃ…」
背中に、ヒンヤリとした感触。
れおな様は、言葉を続けることもできず背中の感触に恐怖しました。
明らかに銃口を突きつけられている、そのことを正しく認識できたからです。
「動かないで」
れおな様は、背中の方から幼い女の子の声を聞きました。
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