名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

そっと、静かに。
そして、迅速に。
かおり様はヘレナ様の局部に鼻をあて、クンクンと嗅ぎます。
(うーん…
…若いわね)
かおり様は、ちょっぴり幸せな気持ちになりました。
しかし、それは長くは続きませんでした。
「くすくす…
…かかりましたね」
ヘレナちゃんの声。
それは、とても勝ち誇ったような声でした。
「へ、ヘレナちゃん!?」
大きな声を出しそうになりましたが、何とか堪えて呼びかけます。
「今、私の局部をクンクンしましたね?」
どうやら、昨日のことを根にもっているようです。
それで、かおり様に一つのトラップをしかけたのでしょう。
「くっ……」
かおり様は言葉を失います。
その表情は、とても歪んでおり…後悔に満ちたものでした。
ヘレナ様はグルリと体勢を変えて、かおり様と向きあう形になりました。
ヘレナ様の勝ち誇ったような表情が戻ります。
「かおり様、イタズラしてごめんなさい…
私の…その、香りは…どんな感じでしたか?」
どうやら、トラップによる嫌がらせだけでなく、単に自分の局部の匂いが気になっていたという
ところもあったようです。
「どんなって…その…
悪くない香りだったわ。
うん、むしろいい香りよ。
貴女に仕えるオス犬は、きっと幸せ者になれるわ」
表情が変わるのと、謝罪の言葉を聞いたので、かおり様も真面目に答えました。


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