名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

「補給ルートが脆くなってきてるの?」
かおり様は、不安そうな表情で聞きます。
「はい。
なんとか対応を行っていますが、やはり政府側もそこまで無能ではなくて、異変に気づいて
捜査に乗り出してるようです」
ヘレナ様が答えます。
「そう…。
…金などに釣られて協力してるオス犬以外は、海外逃亡か別の支部に避難させてあげて頂戴。
ルートを強化するか、別のルートを探すしか無いわね」
かおり様は、どことなく少し疲れたような表情をしました。
「はい。
現在、民間用の銃器販売店と交渉を進めているところです。
協力している良きオス犬の逃亡ルートは、こちらの方で計画を立案済みで、あとは同志かおり様が許可を
出して下されば、こちらの方で実行に移すことが可能です」
かおり様の心労を気遣いながら、ヘレナ様は答えます。
「そう、それならいいわ。
この二点は、必ず成功させなさいよ?」
かおり様は、どことなくホッとした表情で言いました。
「はい、必ずや成功させてみせます。
あと、チェコ社会民主党内部への工作活動ですが、こちらも順調です。
この内部工作が功を奏して、今回の物資補給ルートの維持に繋がっています。
さすがに、もう持ちこたえられそうにはないですが…」


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