この同盟締結は、正式な書類によって行われた締結ではありましたが、殆ど
カピトリーナ様の独断に近いものがあり、同盟締結が両者間にて公式発表されるまでには、まだ時間が必要でした。
この同盟にて、黒色の薔薇戦線はボルシェビキを支援する責任が生じましたが、逆にボルシェビキ側から
必要な支援を受けられるようになり、様々なアドバイスも受けられるようになりました。
結果として、この同盟により黒色の薔薇戦線は飛躍的な進化を遂げられるようになり、後に
様々な場面にて、黒色の薔薇戦線を助けることとなり、同時に苦しめられることにもなるのです。
また、同時に黒色の薔薇戦線が所有している情報をボルシェビキに提供することも約束され、この情報によって
ボルシェビキはメンシェヴィキに対し、より有利な展開へとグループを進めることが出来るようにもなりました。
同盟の締結と、その条約の相互確認が終わり、かおり様とカピトリーナ様は再びハグをします。
「互いに頑張りましょうね、カピトリーナちゃん」
かおり様がカピトリーナ様の頬にキスをします。
「あぁ、頑張ってくれよ、我が友よ」
カピトリーナ様も、かおり様の頬へキスをしました。
かおり様は二人を村の外へと案内し、見送りをします。
カピトリーナ様とダリヤ様は、馬車へと乗り込むと運転手に出発を命じました。
かおり様は、二人が見えなくなるまで手を振り、二人も窓から顔を出し、それに応えてくれます。
ボルシェビキの少女たちが乗った馬車が小さくなり、やがて見えなくなります。
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