名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

1910年10月1日(土曜日)
ブゼムラティック、昼。
黒色の薔薇戦線の会議室。
天候、晴れ。
今日は年に二回行われる、定例予算会議の日です。
これは五日間行われた後に、一週間の予算検討会議が行われ、結果として
各部署に組み込まれる予算が決定されます。
この会議の名称は予算会議となっていますが、実質上は黒色の薔薇戦線の
方針なども決める、極めて重要な会議となっています。
議題としては、ロシア社会民主党ボルシェビキ派との連携、兵器の
調達方法、そして、その維持。
同時に資金の調達方法や、新たな同志の獲得など…多岐に渡る課題を抱えていて、その解決策についても
議論しなくてはいけません。
会議室には、黒色の薔薇戦線の幹部たちが集い、かおり様の顔を真摯な表情で見ています。
かおり様が口を開きました。
「これより、第二回予算会議を開催するわ。
各員、起立をお願いします」
かおり様は、幹部の少女たちに起立を促し、自らも席を立つと、会議室に高く掲げられている
観月みおり様の肖像画の方へ体と顔を向けます。
「気をつけ…敬礼!」
みおり様の肖像画へ、幹部の少女たちが一斉に敬礼を行います。
暫くすると直れの指示が出され、再び席へとつきます。


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1910年10月1日(土曜日)