名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

1910年10月20日(火曜日)
ブゼムラティック、正午。
天候、曇。
予算配分と新たな指導に従って、各部署が動き始めています。
指導部を頂点として、第一旅団および第二旅団は、新たな訓練カリキュラムによってゲリラ戦の技術を身につけるべく、必死の訓練を重ねています。
また、ブゼムラティック学校では、れおな様率いる技術開発チームおよび士官候補生たちが、日々の研究と勉学に励んでいます。
全てが、来るべき革命のときに備えて、動き始めているのです。
そんな様子を、かおり様はとても機嫌よく見ていました。
「訓練も、研究も、滑り出しは順調そうね」
いつも傍にいるクズ犬も、とても嬉しそうです。
「はい、かおり様」
「みおり様のお誕生日…
女王節も、あともう少しだわ。
あまり派手にやるという訳にもいかないけど…
ギリギリの範囲内で、盛大に祝いたいわね♪」
そう、観月みおり様のお誕生日である十月二十三日は、もうすぐなのです。
かおり様は、自らが観月みおり様の後継者であることを示すため、出来る限りの人員をかき集めて、ここブゼムラティックでの
式典を開こうと考えているのです。
そして、それはもうすぐ実現されるのでした。


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1910年10月20日(火曜日)