1910年5月30日(月曜日)
「さぁ、会議を始めるわ!」
かおり様は、カーペットの上でくつろいでいる、れおな様と、なおみ様に向かって突然声を上げました。
あまりにも突然のことだったので、二人のお嬢様とクズ犬は、ビクリと驚きました。
「モタモタしてる時間なんてないわ。
この激動の時代を素早く制してこそ、世界の勝者となれるのよ?
あたし達は、ごろ寝するために日本から遥々ここまで来たわけじゃないわ」
話を聞いた、なおみ様は良い顔をしません。
「ちょっと、急すぎないかな、かおりちゃん?」
「どうして?」
かおり様はベットに腰をかけると、少し不機嫌そうに答えました。
「会議をするっていうことは、この村の方針も同時に決めることだから、村長さんに
話を通さないといけないし、資料もまだ揃ってないと思うよ。
せめて、告知くらいはしておかなきゃ、だよ」
かおり様は、渋りながらも納得します。
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