名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

1910年9月1日(木曜日)
ブゼムラティック、昼。
今日は会議の日です。
会議室として選ばれたのは、いつもの村長宅にある会議室で、そこには新しく仲間となった同志をはじめ、多くの人が椅子に座っています。
会議が始まると、かおり様が本題を切り出します。
「さっそくで悪いけど、小銃を製造する工場を建てたいのよ。
何とかならないかしら?」
技術者たちは、とても困った表情で答えます。
「小銃…ですか」
「えぇ、そうよ。
これを生産したいのよ」
かおり様は持参してきたマンリッヒャーM1895小銃を机の上に置きます。
「ちょっと…厳しいですね」
技術者の女の子たちは、互いに顔を見合わせます。
「うーん…
予算はいくらでも付けるわ」
嫌な空気を感じ取ったので、かおり様は資金についてを約束します。
しかし、技術者の女の子たちの顔色は変わりませんでした。


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1910年9月1日(木曜日)