名前:観月しおり&観月さおり

バカ犬の命がお嬢様に弄ばれた回数359回

幸せです、お嬢様…

1910年9月15日(木曜日)
スェーチェ、昼。
ヘレナ様のパン屋さん、その地下室。
今回の定例会議は、かおり様が出席となりました。
代わりに、かおり様の部屋を守っているのは、れおな様です。
「…って訳で、今回は、あたしが来たのよ」
地下の会議室は大騒ぎでした。
かおり様が楽な姿勢で構わないと言っても、場にいる全員が緊張したまま近況説明を聞いていました。
「十月一日。
同志を増やすための体勢を本格的に整えて、この激動の時代に華を咲かせられるようにするわ」
スェーチェ担当の幹部の少女たちは、コクリと頷きました。
ヘレナ様も、その必要性をよく知っていて、早く具体的な行動へと移りたいと考えていたところなのです。
十月一日の行動案を説明したところで、他の近況報告の纏めを行ったところで、かおり様の話は終わりました。
その後、ヘレナ様の近況報告が始まります。
内容は、他国の同盟勢力の現状、バルカン半島の雲行き、組織に必要な物資の補給ルートが弱体化しつつ
あることなどの報告でした。


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1910年9月15日(木曜日)