空が黄昏る夕暮れ時。
カアカアと烏の鳴き声が怪しく空に響き渡り、蝙蝠が飛び交う。
まるで魔女でも出てきそうな…否、この森の奥には正真正銘の魔女が住んでいるのだが。


魔女である美愛の館がある森の入口は、いつも怪しく木々が揺らめいていて、森に入る事を躊躇わさせる。

今日がいつもより一段と怪しく感じさせるのはハロウィンが近付いているからか。








今日もいつものように、美愛さんの館へ赴こうとしていた所だった。




もうすぐでハロウィンという事で、鞄にはこれでもかという位にお菓子を詰めて来た。
勿論まだ必要はない。

だが相手は本物の魔女や悪魔。
ハロウィンのフライングをしかねないからだ。

去年はお菓子を持っていないがために、ミサにぶっとい注射器を尻に刺された事があった。
また今年も同じ目には遭いたくない。

この鞄に入っているお菓子はそんな思いも一緒に詰まっているのだ。


準備は万端。

(さて。今日も美愛さんの所へ行きますか。)

そう思い、俺は怪しく揺らめく森に足を踏み入れた。




ハロイベ1