ヒサリー
私の故郷、ラインハットに行くには、この関所を通らなければならないみたいね。


…でもヒサリーさん、兵士さんがいて通れそうにないよぉ?

ヒサリー
大丈夫、私に任せてっ!

兵士
ここから先はラインハットの国だ。
ワカメ太后さまの命令で 許可証のないよそ者は通すわけにいかぬぞ!

うむっ!?







あっ!?
ヒサリーさん、兵士さんにとびひざげりなんかしちゃダメだよ!?


ヒサリー
ずいぶんえらそうじゃない ウム!

ウム
うむむむ!タンコブが……。
無礼なヤツ! 何者だっ!? どうして私の名前を???






ヒサリー
あいかわらず手積みは苦手なのかしら?
対局中に雀牌を投げ入れておいたときが いちばんけっさくだったわね!


ウム
………! そ そんな… まさか…

ヒサリー
そう。私よウム!

ウム
ヒサリー王子さま!
ま まさか生きておられたとは…。
おなつかしゅうございます! 思えばあの頃が楽しかった。今のわが国は…


ヒサリー
なにも言わないで、ウム。
兵士のあなたが国の悪口を言えば なにかと問題が多いでしょう。


ウム
はっ………

ヒサリー
通してくれるわね? ウム。

ウム
はい!よろこんで!
 
またこうしてヒサリー王子に会えるとは 夢にも思いませんでした。
あの頃は泣かされましたが 今となってはいい思い出ですなあ…。うむ。






ヒサリー
さあ 行きましょう。
ラインハットは目の前よ!






ラインハット関所