(リツ)
ルコは…私の初めての友達なの。

それでいて…唯一心を許せる人なのよ。


…初めは…ルコにも強く当たったわね…。

義理のきょうだいって言っても、やっぱり他人は他人だから…


…でもルコは…私と話すのを嫌がらなかった。

いつも…私の身勝手な言葉を聞いて、それに真剣に応えてくれたわ。


私も…本当は誰かに受け入れられたかったのよね。

でも、それを望んでいる自分が嫌いだった。

「私の全てを知ったら、他人は私を軽蔑するに違いない」…ずっとそう思ってたの。

私は…自分がどれくらい理解されにくい性格か分かってるつもりよ。

だからこそ…他人に自分を知られることが怖かった…。

ありのままの私を受け入れられる人なんて、いないと思っていたから…。

でも…その一方で、そんな高望みをどこかで期待している自分がいて…そんな自分が嫌だったの。


…でもルコは…それをいとも簡単にやってくれた。

途方もなく重い決意だったはずなのに、こんなにこんなに軽く崩されるなんて…思ってもみなかったわ。


それで…ルコには申し訳がつかなくなって、今みたいに…ルコには正直に接するようになったのよ。




eリツ誕2011-4