●リボンのすぐ上にあるキル子の顔を覗き込むと、今まで寒色系の色ばかり見てきた反動による目の錯覚か、キル子の頬は、ほんのりと赤く染まっているかの様に見えた。
キル子の赤い瞳が、真っ直ぐにこちらを見つめ返してくる。
気のせいだろうか、『ドッッドッッドッッドッッ』と、キル子の心音さえ聴こえる様に感じる。
そんな時、キル子は言った。
「…あ、あの…○○さん?そんなに近くだと…全体が見えないんじゃ…;///」
それは途切れ途切れに紡がれた言葉ではあったが、確かにその通りでもあった。
キル子のブレザー姿をよく見ようと近付き過ぎたあまり、全体が見えなくなってしまっていた。
それならば……。
まず、キル子の左右の両肩にこちらの両手を乗せる、丈夫で滑らかなブレザーの生地の質感と、その中にあるキル子の肉体がしっかりと感じ取れた、そのまま腕を伸ばしながら後ろに一歩下がって正面を見る。
最初に目に飛び込んできたのは、今さっきまでどアップで見ていたキル子の顔の全体像だった。
やっぱりキル子は可愛い、改めて言わずともわかりきった事だが、それがストレートに思った感想なのだから仕方ない。
そして目の錯覚が続いているのだろうか、相変わらずキル子の頬が赤く染まっている様に見える。
返事101‐17