●「よし、この樽の奥の部屋だ……」
樽の奥には個室があり、個室の奥には旅の扉っぽい物が佇んでいた……
「コレだよ……コレで俺は元の世界と此処の世界を行き来していたんだ。」
「お嬢ちゃん。スライム、キラーパンサー。よーく聞け、お兄ちゃん今から大切な話するけぇ。」
「多分だけど……お嬢ちゃん達が俺の世界に来てしもうたら、もう二度とこっちには戻れないと思う。」
「今ならまだ引き返せる。……それでも……こっちに来るかい?」
?「
はい!…それでいいよね?スラリン、ゲレゲレ。」
スラリン「ピキー!」
ゲレゲレ「グルルルル…(
足の裏洗いたい)」
●彼の日記「今俺はWGと言う国の個室にいる。あの子達に誘われ流されるままに付いて来たのは良いものの、これからどうしようか……」
彼の日記「別に後悔してる訳じゃない。元の時代に未練はないし、アイツ等が嫌いじゃないからな。それに…家族よりもゲームと向き合ってた人生なんだ。たかがしれている。」
彼の日記「間違いなくあの時、未来に行こうと言われたあの時、……俺は確信した。あの瞬間こそが俺の人生の最大級の分岐点だと。」
彼の日記「でも……何か1つ、何でも良い。ゲーム以外の何か1つ。俺の心の拠り所があれば……あの時アイツ等の前でこの首を横に振っていたかもしれない……」

D子「…。」
D子「………。」
D子「(
…好きとは書いて…くれないんだ…)」ゴゴゴゴゴゴ
やる実「?どうしたのできちゃん?」ハテナ
返事86‐4