え、ぁ、…お、お、う…………
(俺の服も濡れてるし、あんまり意味無い気もするが……そんな野暮なことを言うつもりは無い。
そっと○○の背中に手を回す。服の上からでも分かるくらい、○○の身体はひんやりとしていた。
ぎゅう、と少しだけ力を入れる。○○の吐息が間近で聞こえる。早鐘を打つ俺の心臓の音はとっくに○○にバレているだろう。もういい。どうだっていい。間違いなく、今この世界には、二人しかいないんだから。)
(…………ああ、ごめん。ごめんな。
でも、これ位は願わせてくれ神様。)
(マウリツォが向かう先の信号、全部赤になりますように……。)
Fin