名前:アーサー

スコーンの数172個目

撫でる!

何をしに、か。俺たち海賊がやる事なんざ、限られてるだろ。
この島に財宝が眠っているとの噂を聞いてな。
なんでも、島の当主と巫女が代々財宝を守っているらしいな。

島の当主と、巫女。
菊と、○○が、そうだろう。
俺は随分と運が良かった。探す手間もなく目的の人物に会えるとはな。
だが、少し……情が入りすぎてしまったが。


○○。
俺はお前達に手荒な真似はしたくない。
財宝の在処さえ教えてくれりゃ、お前らには手を出さないと約束する。

だが…、抵抗するなら、……分かるよな?


(オリバーさん…いや、アーサーが、私に向けて手を伸ばしてきて、思わず振り払い駆け出した。菊さんに、菊さんに一刻も早くこの事を教えなくてはいけない!
今は朝のお祈りの時間だ。もう小屋へと帰ってきた頃か?頭が混乱していて、走る足がもつれそうになる。)

(アーサーが追い掛けてくる様子はない。海岸沿いを走っていると、船が何隻か停泊しているのが見えた。全てアーサーの海賊団の船?そんな。こんなに沢山?どうしよう。菊さん…!)