ああ、そうだ。
…忘れていなかったか。はは、そりゃあ日帝のやつも喜ぶだろうな。ボロボロの手紙をずっと持ち歩く位だしな。
…っと。話がそれたな。
状況を説明してやる。
まず、ここはお前の居た世界じゃない。
簡単に言うと……そのお前の言う、日帝がいる世界だ、って言やぁ分かりやすいか?
お前に興味があってな。呼び出してみたんだが……はは。まあ、この通り帰せなくなっちまった。
でもさっきも言った通り、時間たてば自動で戻れるだろうから安心しろ。
面倒だが、呼び出したのは俺だ。それまでは俺がお前の面倒を見てやる。
ついでに、日帝の弱みを握r………ゴホン。
…日帝との思い出の話でも聞かせてはくれないか、Lady?
(胡散臭い笑みを浮かべたアーサーが手を差し出した。とりあえず手を取って立ち上がる。)
(……ちょっと信じられない話ではあるけど、アーサーに日帝さんとの事を話したことは無い。それを知ってるって事は、アーサーの言う事は本当なのかもしれない。
何より…もし、ここが本当に日帝さんのいる世界なら。また、また日帝さんに会える!)
(彼をアーサー、と呼ぼうとした所でぐっと止まる。
…私の世界のアーサーと被っちゃってややこしいよなあ。顔は同じだし…。)
(「…よろしくお願いします、大英さん(でいいかな…?)」)
ああ、短い間だがよろしく頼む。
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