名前:アーサー

スコーンの数172個目

撫でる!





(○○のくしゃみに、一気に現実に引き戻された。)

(……なにやってんだ、俺。)

(ここで○○に風邪なんか引かせたら大変だ。こんな、馬鹿みたいな俺の狡く汚い願いなんかで。

画面の発信ボタンを押せば、すぐにマウリツォが電話に出た。
幸運にも、たまたま近くに居たらしい。10分位で着きますと言う声に返事をして、電話を切る。)


……すぐに来れるって。

大丈夫か?冷えてきたか。寒いだろ、あと10分位だ、我慢してくれ。

ん、ほら、ハンカチやるから少しでも髪拭いとけ。水滴落ちて来てるぞ。
……まあ、こんだけ濡れてちゃ意味なさそうではあるけど……。


(そっと髪の毛を拭いてやると、○○が俺の胸元にぽすっ、と抱き着いて来た。
突然の出来事に固まる。)

………寒いから、来るまでこうしてていい?