名前:アーサー

スコーンの数172個目

撫でる!

(風邪、というものを、はじめて引いてしまった。
体がひどくだるいし、頭が痛いし、吐けないのに吐き気がする。喉も痛いし、声は掠れてるし、その掠れた声すら出そうとするとむせてしまう。一言で言うと、しんどい。きもちわるくて眠ることもままならない。)


ーー○○、大丈夫か?入るぞ。


(部屋に入って来たアーサーが、心配そうに私の顔を覗き込む。)


食欲はあるか?お粥持ってきたんだけど…

……レトルトなんだけどな。
作ろうとしたら、うん、なんか、全く上手くいかなくて……(目をそらし)
…はは、お粥なんてはじめて作ったからな…今度練習しとくよ……


(「食欲はな"い、けど、アーサーがもっできでくれだから食べる"……」)

ほんとか?うん、ひと口でも食べてくれると嬉しい。
やっぱ栄養とんねえと治るもんも治んねえからな。


(アーサーはお粥を掬い、ほら、と私に差し出す。ひとくちぱくりと食べると、あついお粥が体に染みる。おいしい、と思った。食欲はなかったけど、お腹は空いていたらしい。
もっと、と口を開けると、アーサーはくすっと笑った)

……なんか、雛に餌やってる気分だぜ。

食べ終わったら薬飲んで、水分取ってあとは寝とけ。
休み明けたら病院行こうな。


(頬にぴと、と手を当てられる。冷たくてきもちいい…。)


………風邪ひいたお前見て、不謹慎だけど少し、ほっとしたよ。
ほんとに、人間になれたんだなって…。

…良かった。
はやく治るといいな。

(なでなで)