(地下へと辿り着く。
──そこには、異様な光景が広がっていた。
男の人、だろうか。
部屋の真ん中の椅子に、拘束された男性が座っていた。
手足に鎖を巻かれ、目隠しをされ、口には犬が付けるような口輪が。
その異様な光景に、思わず固まる。)
……、…○○、……○○?
おい、しっかりしろ。大丈夫か?
……あぁ、そうだ。
あいつが悪魔だ。
本に載っているものとは少し違うだろ?見た目はまんま、俺たちと変わりない人間の姿だからな……
でも、中身は違う。見てくれに騙されるな。
お前も感じるだろう、忌々しいほどの薄汚れた魔力を。
……就任の儀の際、お前には手始めにこいつを祓って貰う。入社試験、みてえなもんだな。
なに、そんなに恐れずとも大丈夫だ。
確かにこいつは非常に強力な悪魔だった。
だった、んだ。
ここへこいつが連れてこられた時はそりゃあもう大変でな………こいつと戦い続け数ヶ月、ようやくここまで力を弱める事が出来た。本当なら俺が今すぐにでもぶっ殺して…………ゴホン。
……退治してやりたい所だが、こいつは今や低級も低級、その程度の魔力しか残っていない。
エクソシストとして、はじめての悪魔祓いの相手にうってつけだろうと思ってな。
………不安か?はは。安心しろ、その時は俺も側で見ててやるから。
さ、上に戻るぞ。
まだ正式なエクソシストじゃないお前を、ここに長居させるのはあまり良くないからな…。
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