……、では○○。
…あなたから口付けてはくれませんか。
おはようのキス、ってやつですよ。……それくらいするでしょう?恋人同士ならば。
(ほら、と促され、菊さんの頬に手を添える。添える手が少し震えてしまう。だ、だ、だって、なに、この状況……)
(ーーちゅ)
…ん。
……ふふ。いい子ですね。
…では、私は先に茶の間に戻ってますので、早く着替えて顔を洗って目を覚ましていらっしゃいな。
○○さんの作る朝ご飯楽しみにしてるんですからね。
(そう言って菊さんが出て行ったあとの部屋の扉をひとり呆然と見つめていた。)
(………………り、りあるなゆめだなあ~~……ゆめ……夢だよね…夢以外なくない……?菊さんはあんなこと冗談でするような人じゃないし…、うん、きっと夢だ!ワア!ユメダ~~!)
(……うん…とりあえず起きて着替えなきゃ…いや、夢だけど。夢だけどさ!夢だろうと菊さんが待ってるのに変わりはない!)
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