(結局部屋に連れ戻され、座れと促される。ソファに座ると、隣にアーサーも座った。
怒ってるような、泣いてるような、そんな表情で見つめられて、思わず目をそらす。)
…○○。
…なにしてんだよ、お前。
どうするつもりだったんだ。俺が声を掛けなかったら。
(「……どうする、もなにも、私はサキュバスだよ。やるべき事をするだけ。」)
(……なるべく冷たい声で、そう答えた。)
………………へえ。
なんだ。あんなに男を嫌ってたくせに、俺と過ごす間にそんなに男に耐性がついたのか?
だからもう俺は必要ねえって事か?だからあんなメモひとつ残して、俺の前から姿消そうとしたのか。
……
(ぐ、と腕を強く掴まれ、痛い、と反論するとそのままソファに勢いよく押し倒された。)
…必要なんだろ?魔力が。
なら俺がやるよ。そうすりゃわざわざ他の男探す必要もねえだろ。
(そう言って、服の下に手が滑り込んでくる。慌てて抵抗すると、アーサーは腕を掴む力を強めた。)
…………なんだよ。 他の男は良くて、俺はダメだってのか?
(…アーサーは、私は魔力だけを欲しがっていると思ってるんだ。本当は魂が欲しいんだってことを、私はまだ話してはいない。)
(慌てて震える声でアーサーに説明する。
魔力はもちろん必要だけど、本当は一番必要なのは魂だということ。
ノルマがあって、今日中に魂を魔界に持って帰らないと魔界から追放されてしまうこと。
そして、魂を男性から奪うにはーーー相手と性行為をする必要があるということ。)
(「私、は、アーサーをしなせたくない。アーサーから魂なんて奪えない。だからアーサーとは出来ないの……お願い、離して……。」)
…………、……魂…?
それは…本当なのか?
、…そうか…。
…その。魔界、とやらを追放されたらお前はどうなっちまうんだ?
追放されたあと、そのまま此処に戻って来る事は出来ないのか?
(「追放されたあとの事は分からない、けど、死ぬって聞いたことあるから…………戻ってくることは出来ないと思う……。」)
っはあ!?死ぬ!?
死ぬって、おま、…………そんな……なんでんな重要なこともっと早く俺に言ってくんなかったんだよ…。
……
(「……だから、アーサー、私、行かなきゃないの。お願い、離して。」)
………………分かった。
(分かってくれた、と思い安心したのも束の間。アーサーは服の中に入れた手をまた動かし始めた。)
っ!?アーサー!?ダメだってば!!私としたらアーサーが……!