目を開けると、私は吹雪の中にいた。
少し驚いて、すぐに理解する。ああ、夢か、と。
吹き荒れる風も、頬に当たる雪も、裸足で踏みしめる地面だって冷たさを感じない。
今の自分の服装は寝る時、布団に入った時の格好で、薄手のパジャマだ。
それなのに寒いと感じるどころか、布団の中にいるかのように身体はぽかぽかと温かかった。
夢の割には、頭がはっきりと冴えていて、ここはどこかなーなんて事を考えながら辺りを見渡す。
目が覚めるまでここにただ突っ立ってるのもアレだしなあ、と考え、とりあえず雪道を歩いてみることにした。
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