…そして、一番の本題は、その日本の家に居た女の事。
なんでも、その女は別世界のイギリスと恋仲にも近い程の関係で、彼女に接する時のイギリスは今まで見たこと無い程甘ったれた顔をしていましたよ、と半笑いで言われた時は正直、全く想像がつかなかった。
今までそういった関係になった女は何人もいる。
だが、ほぼお遊びのようなものだった。
所詮は国と人間だ。人間に本気に恋するなど馬鹿がすること。
別世界であれ、俺は俺だ。…その俺が、ベタ惚れする程の女。そしてあの日帝をも手懐けてしまった女だ。興味が沸かない方がおかしい。
日帝を帰してから、魔力が充分溜まった俺は何度か別世界の扉を開こうと魔法を発動させたが、中々成功せずに無駄に魔力を消費し続けていた。
日帝へプレゼントとして魔法を使った時、一発で成功したのは恐らく、日帝が別世界へ一度行ったことによりあちらとの繋がりが出来たから。
日帝という触媒のおかげで、俺は別世界の扉を開く事が出来たのだろう。
…つまり、別世界の扉を開くには日帝の協力が必要だった。
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