起きとった?入るで!
(ベッドに座って待っていると、トーニョがやって来た。手には色んなものを抱えている。)
あー!もぉアカンやん!眠くないからって起き上がってたら、眠れるもんも眠れへんくなるやろ!ほらほら布団に入る!
(私がベッドに寝たのを確認すると、トーニョは荷物を下ろして何かし始めた。
ふんわりと、お花のいい匂いがして来る。)
これな、ええ匂いやろ!何の花の香りやったかは忘れたけどなー、お香やねん。
それと、はい、これもあげる。
(枕元にぬいぐるみが置かれた)
……ロヴィも、来たばっかん頃は君とおんなじく眠れへんくてな。
俺が毎晩、リラックス出来るようにこうしてお香焚いたり、怖くあらへんようにぬいぐるみ作ったり。
あ、これ俺の手作りなんよ!ちょっと顔が不細工やねんけど、そこがまたかわええやろ?
(貴女の頭をそっと撫で)
今日から、君が眠れるようになるまで…俺がこうして、毎日君をあやしに来たるから。
怖いことなんかなんもあらへんから。
俺が命かけて君を守ったるから。
…目ぇ瞑り。
俺、喋んの好きやねん。
目ぇ瞑って、俺のひとりごと聞いてくれる?ぼそぼそ喋る声聞いてたら、そのうち眠くなると思うんよ。
子守唄がわりや。唄は苦手やからなぁ、はは。
あぁ、せや、君が眠れた後も、朝までここに居ったるからな。
安心しぃ。
(ぽんぽんと布団を叩き)