名前:アーサー

スコーンの数172個目

撫でる!

(森の奥にある本殿は地下にあり、そこには神様を祀る大きな祭壇があって、それがなんと全て金で出来ていたのだ。
…宝石やお宝ならともかく、神様を祀る祭壇、となるといくら金で出来ていようとアーサーも手は出せないらしく、肩を落とした。)

英「……はあ…なんだよ、この結末は…俺、どんだけ期待して行ったと思ってんだよ…こんなもんのために三日も引っ張りやがって……。
さっさと見せてくれれば良かっただろ…」

日「…本殿に当主である私以外の人間を入れるなど言語道断な行為なんです。そう簡単に見せられますか。あなたを本殿へ招いたのは最終手段なんです。…それに私にとってあれは財宝とは言えぬものですからね。金で出来ていたからと言っても祭壇は祭壇です。
全く。だから何度も言っていたでしょう、財宝などないと。
で、どうするのです、盗んで売り飛ばしますか。」

英「あのなあ…んな罰当たりな事するかよ…。俺は財宝を探して見つけて俺のもんにすんのが好きなんだ。財宝が他のやつの手の内にあんのが嫌なんだよ。俺のもんにしたい。儲けたくてやってる訳じゃねえんだ。
で、いつかは世界中の財宝を俺のもんに出来りゃ万々歳だな。

…ま、金銭には別に困ってねえし、わざわざ売り飛ばしたりはしねえよ。
財宝はあそこにあのまま、菊が今まで通り管理する形で構わないが、形だけでいい、あれは俺のもんってことにする。いいな?
カークランド海賊団はこの島を占拠して、財宝も手に入れましたって話しがこれで完成するだろ」

日「…はあ…構いませんが、いいんですか、そんなもので……てっきり奪われてしまうものだと思っていたんですが」

英「宝石や金塊なら奪うって事もあるだろうが今回ばかりはな…それに、難攻不落だった伝説の島をカークランド海賊団がモノにした、って事実だけでも十分な収穫だ。これでまた俺の名が有名になる!」

日「はあ………そんなものですか…」

英「……それと、だな。」

(アーサーが私を見た。こちらへ近付いてきて手を握られる。)